みつばちの暮らし

1. みつばちは大家族

みつばちは人間と違って大家族です。 何万匹という蜂の群れをまとめるのが「女王蜂」であり、その女王蜂を支えるのが「働き蜂」です。 また、その他にも女王蜂の生殖のためだけに生まれてくる「雄蜂」がおり、それぞれ分業をして群れが成り立っています。

 女王蜂働き蜂雄蜂
1つの群れの中に1匹のみ 多い時は5~6万匹 繁殖の時だけ産み出される
寿命 平均4年 30日程度
(越冬する場合は約半年)
時期が過ぎると追い出される
役割 産卵] 雌蜂(女王蜂・働き蜂)と雄蜂を自由に産み分け、1日に約2千個もの卵を産む。育てることはしない。 育児] 巣作り、みつや花粉集め、外敵からの防御など。女王蜂の産んだ卵を育てるのが仕事。 生殖] 女王蜂との一生に一度の生殖の役割を果たす(恵まれた数匹は多重婚)。みつを集める能力はない。
特徴 働き蜂より5割ほど大きめ。生まれる時からローヤルゼリーで育つため、寿命も役割も働き蜂とは異なる。 女王蜂と同じ雌ですが、母性本能は女王蜂以上に発達している。 働き蜂よりやや大きく、針がないためおしりもとがっていない。

女王蜂・働き蜂・雄蜂

新しい女王蜂が羽化する少し前、従来の女王蜂は半数の働き蜂を連れて巣別れをします(分蜂)。 そして、王台から出た新しい女王蜂は、まだ羽化していない女王蜂のさなぎがあれば殺してしまいます。 1つの群れに女王蜂は2匹もいらないからです。ここから新しい群れがまた誕生することになります。

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2. みつばちの巣

働き蜂は自分のからだから作り出した「ろう」を材料にして、六角形の部屋を作ります。 それらの部屋は、みつや花粉の貯蔵部屋に使用されたり、「巣房」と呼ばれる女王蜂が卵を産み付ける部屋になります。

 名称役割
巣房(すぼう) 王台(おうだい) 女王蜂を育てる部屋
働蜂房(どうほうぼう) 働き蜂を育てる部屋
雄蜂房(ゆうほうぼう) 雄蜂を育てる部屋

みつばちが増えて巣箱が狭くなってくると、働き蜂は数個の「王台」を作ります。
この王台の中に新しい女王蜂になる卵が産み付けられます。

王台
 王台

六角形の部屋
 六角形の部屋

巣の断面
 巣の断面

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3. みつばちのダンス

働き蜂はいい花を見つけると特有のダンスを踊って、仲間にそのありかを伝えます。

8の字ダンス円ダンス

8の字ダンス

太陽を基準とした花の方角を教えます。
「しりふりダンス」とも。

円ダンス

花が100m以内にあることを教えます。

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4. 花とみつばち

自然界において、みつばちには大切な役割があります。 みつばちにとって、花はみつや花粉を供給する大切な食料源です。 しかし、花にとってもみつばちによって成される「花粉交配」(おしべの花粉をめしべにつけて実がなるのを助ける働き)は重要な役割です。 このようなことから、みつばちを園芸用に飼われる方も多くなってきました。 興味のある方はインフォメーションをご覧ください。

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